【アーカイブ】痛みの病態から紐解くペインリハビリテーション

疼痛
  • 坂本淳哉 先生 / 近藤康隆 先生 / 西祐樹 先生 / 後藤響 先生 / 佐々木遼 先生 / 片岡英樹 先生
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プログラム

【講習会概要】

本講習会の狙いは「ペインリハビリテーションの実践に必要な基礎知識を修得すること」 である。ペインリハビリテーションを主に担う理学療法士および作業療法士の養成課程のカリキュラムにおける疼痛医学およびペインリハビリテーションに関する内容は、欧米各国のそれと比べて非常に少ないことが知られており、リカレント教育として適切なペインリハビリテーションを実践できる人材の育成が課題となっている。また、このことは医師をはじめとした疼痛診療に携わる医療専門職者からも求められている。そこで、本講習会では、 ①痛みの病態理解、②痛みの評価の意義と実践方法、③ペインリハビリテーションの介入戦略と基本的実践方法の理解の3点を柱として講義を編成している。


【講習会目標】

本講習会の目的は、ペインリハビリテーションの実践に必要な疼痛の病態・メカニズム、臨床評価および治療戦略の理論的根拠とその実践といったペインリハビリテーションの基本的な考え方と実践能力を養成することにある。特に、病態仮説に基づいた治療戦略の必要 性を理解し、その基本的実践が可能となることを目的とする。


【講座内容】

■第1講座

ペインリハビリテーションに必要な疼痛の病態理解

講師:坂本 淳哉 先生

<学習内容>

1) 侵害受容性疼痛および神経障害性疼痛のメカニズム

2) 関節痛および筋痛の病態とメカニズム

3) 急性痛に起因する慢性疼痛の発生メカニズム

<学習目標>

リハビリテーションの臨床で遭遇する頻度が高い痛みの病態と慢性化のメカニズムを理解する。


■第2講座

痛みをどのように捉えるか?痛みの多面的評価と定量的感覚検査

講師:近藤 康隆 先生

<学習内容>

1) 痛みの多面的評価の概要

2) 痛みの評価における定量的感覚検査の意義

3) 定量的感覚検査の方法

4) 臨床における定量的感覚検査の実際

<学習目標>

痛みの病態把握に必要な多面的評価の意義および基本的実践方法について理解する。


■第3講座

行動学的・運動学的視点から痛みを評価する

講師:西 祐樹 先生

<学習内容>

1) 痛みによる行動学的および運動学的障害の病態

2) 痛みの行動学的および運動学的評価の臨床的意義

3) 診療環境と日常生活環境おける行動学的および運動学的評価と実際

<学習目標>

行動学的・運動学的視点において痛みを評価することの意義および基本的な実践方法について理解する。


■第4講座

ペインリハビリテーションの実践に必要な Shared decision making と患者教育

講師:後藤 響 先生

<学習内容>

1) Shared decision making とは

2) Shared decision making の進め方とその実際

3) ペインリハビリテーションにおける患者教育の必要性

4) 患者教育の進め方とその実際

<学習目標>

ペインリハビリテーションを実践する上で必要な Shared decision making と患者教育の理論的背景と基本的実践方法について理解する。


■第5講座

ペインマネジメントにおける物理療法の考え方と実際

講師:佐々木 遼 先生

<学習内容>

1) ペインマネジメントとしての物理療法の考え方

2) 炎症期に適用となる物理療法の効果とその生物学的メカニズム

3) 増殖期に適用される物理療法の効果とその生物学的メカニズム

4) ペインマネジメントとしての物理療法の最新動向

<学習目標>

急性痛に対するリハマネジメントとして必要な物理療法の実践に必要な基礎知 識とそれに基づく実践方法および最新の動向について理解する。


■第6講座

急性痛に対する運動療法と行動医学的アプローチの実際

講師:片岡 英樹 先生

<学習内容>

1) 急性痛に起因する諸問題

2) 急性痛に対する運動療法の効果

3) 急性痛に対する行動医学的アプローチの必要性

4) 急性痛に対する運動療法と行動医学的アプローチの実際

<学習目標>

急性痛に対するマネジメントとしての運動療法の意義と基本的実践方法について理解する。


■第7講座

慢性疼痛に対するペインリハビリテーション介入戦略とその実際

講師:坂本 淳哉 先生

<学習内容>

1) 慢性疼痛に伴う問題

2) 慢性疼痛の基本的介入戦略

3) 慢性疼痛に対する運動療法の意義と効果

4) 慢性疼痛に対するリハビリテーションの実際

<学習目標>

慢性疼痛患者が抱える問題について理解し、その解決に必要なリハビリテーションアプローチとして運動療法を中心に、その理論的背景と基本的実践方法について理解する。

講座リスト

  • ペインリハビリテーションに必要な疼痛の病態理解

    坂本淳哉 先生
  • 痛みをどのように捉えるか?痛みの多面的評価と定量的感覚検査

    近藤康隆 先生
  • 行動学的・運動学的視点から痛みを評価する

    西祐樹 先生
  • ペインリハビリテーションの実践に必要な Shared decision making と患者教育

    後藤響 先生
  • ペインマネジメントにおける物理療法の考え方と実際

    佐々木遼 先生
  • 急性痛に対する運動療法と行動医学的アプローチの実際

    片岡英樹 先生
  • 慢性疼痛に対するペインリハビリテーション介入戦略とその実際

    坂本淳哉 先生

講師紹介

  • 坂本淳哉 先生

    理学療法士
    長崎大学 生命医科学域 准教授
  • 近藤康隆 先生

    理学療法士
    日本赤十字社長崎原爆病院 リハビリテーション科
  • 西祐樹 先生

    理学療法士
    長崎大学 生命医科学域(保健学系) 助教
  • 後藤響 先生

    理学療法士
    長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 客員研究員
  • 佐々木遼 先生

    理学療法士
    社会福祉法人 十善会病院 リハビリテーション科
  • 片岡英樹 先生

    理学療法士
    長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 理学療法学分野 客員研究員
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