【アーカイブ】脳卒中後の痙縮の病態理解と介入戦略
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山口智史 先生 / 中村潤二 先生 / 中村学 先生 / 加藤貴志 先生
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通常価格
プレミアム会員3,000円 (税込)無料
【講習会概要】
脳卒中などの中枢神経損傷後に生じる痙縮は運動や動作を障害するため、理学療法士や作業療法士が対応すべき諸問題の1つである。しかしその治療は画一的に行われていることが多く、痙縮の病態に応じた治療が行われているとは言い難いと思われる。本講義では、痙縮や痙性麻痺の病態、評価、治療、管理に関して、臨床での意思決定に繋がる内容を全6回にわたり概説する。
【講座内容】
■第1講座
痙縮の病態と疫学
講師:山口 智史 先生
<学習内容>
痙縮は、中枢神経系の傷害が起因となるが、神経系だけでなく筋骨格系など複数の要因が複雑に影響した病態を呈している。本講義では、これまでの痙縮の病態に関する情報を整理し、神経疾患の発症直後から生活期までの経過のなかで、痙縮がどのような病相を呈しているのか神経生理学的、解剖学的、そして疫学的視点から解説する。
<学習目標>
痙縮の発生機序と病態を理解する。
痙縮の疫学情報から病態と発生する問題を理解する。
■第2講座
痙縮と運動・動作障害
講師:山口 智史 先生
<学習内容>
痙縮を伴う運動麻痺を痙性麻痺という。この痙性麻痺は、運動や動作を阻害することで、日常生活活動を低下させる。本講義では、運動や動作中の痙性麻痺の病態を整理することで、痙縮による運動や動作障害(spastic movement disorders)における問題を神経生理学的および運動学的視点から解説する。
<学習目標>
運動・動作中の痙性麻痺の病態を理解する。
■第3講座
痙縮の評価
講師:中村 潤二 先生
<学習内容>
痙縮は神経系の要因と末梢組織の要因から構成される。その複雑な病態解釈には各臨床評価や神経生理学的評価の特性を理解することが重要である。本講義では、痙縮の特に安静時における臨床評価や神経生理学的評価について解説する。
<学習目標>
痙縮の臨床的評価について理解する。
痙縮の神経生理学的評価について理解する。
■第4講座
痙縮に対する物理療法を活用したリハビリテーション治療
講師:中村 潤二 先生
<学習内容>
痙縮に対する治療の一つに物理療法があり、特に電気刺激療法は各ガイドラインにおいて使用することが推奨されている。痙縮の治療を行うにあたっては、痙縮の病態を踏まえ、各物理療法の特性を活かして運動療法と併用した介入を行う必要があると考えられる。本講義では先行研究をレビューし、痙縮に対する物理療法を活用した治療戦略について解説する。
<学習目標>
痙縮に対する電気刺激療法などの物理療法を用いた治療の意義について理解する。
■第5講座
痙縮に対する装具療法および運動療法によるリハビリテーション治療
講師:中村 学 先生
<学習内容>
リハビリテーションにおいては単に痙縮に対してアプローチするだけでなく、痙縮動作障害に対しても評価・治療しながら動的な運動課題を組み立てていく必要がある。本講義では痙縮の病態や評価、管理を踏まえて装具療法や運動療法の実践方法について紹介する。
<学習目標>
痙縮や痙縮動作障害に対する理学療法アプローチのポイントを理解する。
臨床での装具療法や運動療法の実践方法を理解する。
■第6講座
痙縮のリハビリテーション治療と管理の臨床実践
講師:加藤 貴志 先生
<学習内容>
本講義では、これまでのシリーズで紹介した痙縮に対するリハビリテーション治療を臨床場面で、どのように実践し、管理していくかについて解説する。また、ボツリヌス療法の効果を高めるために、どのようにセラピストが関わるべきかについて、そのポイントを解説する。
<学習目標>
回復期・生活期の痙縮に対するリハビリテーション治療と管理の実践を学ぶ。
ボツリヌス療法後のリハビリテーション治療のポイントを理解する。
講座リスト
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痙縮の病態と疫学
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痙縮と運動・動作障害
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痙縮の評価
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痙縮に対する物理療法を活用したリハビリテーション治療
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痙縮に対する装具療法および運動療法によるリハビリテーション治療
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痙縮のリハビリテーション治療と管理の臨床実践