動作の構築論

動作の構築論
リハデミー編集部
2019.01.10
リハデミー編集部
2019.01.10

ヒトが人として生活するための基本的動作として寝返り、起き上がり、立ち上がり、歩行がある、これらの動作が不能、困難になると人間としての生活が困難な状態になるので動作障害であり、理学療法の対象なるのです。

関節可動域、関節可動筋力が確保されれば動作が可能になるとは限りません加齢に伴う機能の低下がある場合ではその傾向が顕著で動作システムが確保されなければ動作に繫がらないことも理解して動作機能の再構築を図ることが必要になるのです。

ヒトは背臥位から直立二足歩行形態位に移行するのには寝返り、起き上がり、立ち上がり、立位保持の動作確保が必要になる。ヒトの進化の過程を考えるならば体幹の回旋機能が獲得出来たから四肢での並足歩行が可能になったのであり、体幹の矢状面の動きが可能になり波動運動が確保されたので走ることが出来、その後の立ち上がり、直立二足歩行につながったと考えるならば下肢振り出しシステムは寝返り機能を構築することで確保が出来る。

動作機能障害に対する理学療法は、患者さんに出来ないことを繰り返すことで動作を獲得させていますが、理学療法士の業務として動作機能を再構築、動作能力を獲得させるべきであると考えています。従来理学療法士は障害の解明に重きを置くが障害を解決する方法を患者さんの努力に依存する傾向があり動作障害に対しても、「どうして上手く出来ないか」を解明することが重要で「どうして上手く出来るようになるか」の方法を考えてこなかった感があります。

理学療法士の関わり方如何によって患者さんの人生が変わるのです、患者さんの人生に責任を持てるような技術を提供できなければ専門職としての存在理由は無いのです。専門職とは己の職業に誇りを持ち、他の追随を許さない知識と技術を持つ職業を指すのだと私は思っています。

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